1.声はその時の健康状態がモロに出る!
当たり前ですが、風邪をひいている時は声がガラガラになったり、出しにくかったりしますよね?
それだけでなく、
首の回りの筋肉が硬くなっていると、喉頭(声帯がある軟骨たち)を圧迫し、声が出しにくくなります。
また、「おはよう」の一声で、「どうしたん?元気ないやん?」みたいなことも…。
声には体の健康だけでなく、心の健康も大きく影響します。
何も歌うことだけに限らず、挨拶や接客などでも、明るく元気な声を出せた方が気持ちよく一日を過ごせますよね?
僕も声が出しにくい時は、レッスンしながら生徒さんに申し訳ない気持ちでいっぱいになります(結構頻繁にあります…)。
2.喉のケアに必要な「4S」
常に万全、とまではいかなくても、少しの意識で好不調の差を少なくすることは可能です!
それが、クリアボイスが提唱する「4S」!
です!声を出すことに限らず、健康に過ごすために必要な4要素ですね♪
これらは決して「これがベストです!」というものではなく、以下を参考にご自身が過ごしやすいルーティンを作っていただければと思います。
規則正しく過ごせれば、健康状態は維持しやすくなります♪
ストレッチ
1.全く何も運動していない人が急にジョギングをすると…
これ、僕が経験したことです。
ジムに通い始めた頃、いきなり「よし、走ろう!」とジョギングを始めました。
と言ってもド素人なので、まずはゆっくりなペースから走ったつもりなのですが…
2~3日走った後、足首と膝を痛め、2か月もの間、足を引きずらないと歩けない状態でした…
今思えば何も調べずに無謀なことをしたものですが、走る前には入念なストレッチ、脚の筋肉の強化、ウォーキングから徐々に慣らしていく、ということが必要です。
「よし!今からボイトレするぞ!」と思い立った方に、僕と同じ末路を辿って欲しくない一心です(苦笑)
2.適切な場所を適切に伸ばす!
簡単に言ってしまえば、全身ストレッチしましょう!なんですが…
ここでは比較的簡単に効果を感じられるストレッチをご紹介します。
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
耳の下から鎖骨に繋がっている筋肉です。首を横に向けると、「ボコッ」とぶっといのが出るかと思います。
発声に直接関係する筋肉ではありませんが、ここが硬くなると、甲状軟骨の可動域を狭めてしまい、十分な響きが得られなくなります。
茎突咽頭筋(けいとついんとうきん)・茎突舌骨筋(けいとつぜっこつきん)
茎突咽頭筋は、耳の後ろから甲状軟骨に、茎突舌骨筋は耳の後ろから舌骨に繋がっている筋肉です。
ここが硬くなっていると、甲状軟骨、舌骨を後上方に引っ張るので、共鳴空が狭くなったり、声帯の開閉が上手くいかなくなり、無理に締め付けたり呼気を強めたりする原因になります。
肩甲舌骨筋(けんこうぜっこつきん)
肩甲骨から舌骨に繋がっている筋肉です。ここが硬くなっていると、舌骨を後ろに引っ張ってしまい、舌骨と甲状軟骨は甲状舌骨筋という筋肉で繋がっているため、間接的に甲状軟骨を後方へ引っ張ってしまいます。
これらはほんの一部ですが、その他、胸、背中、脇腹を伸ばすと呼吸筋、呼吸補助筋の可動域を拡げる効果がありますし、股関節、手首足首などをよく動かすと、血流がよくなり、体全体がほぐれやすくなります!是非歌う前に実践してみてください!
水分補給
1.喉の状態はダイレクトに健康に影響する!
私たちは生まれてから今日まで、一日たりとも休まずに呼吸を続けています。口や鼻から吸った空気は、気管を通り、肺に送られるわけですが、同時に埃、細菌、ウイルスなんかも吸ってしまうんです。
そこで、それらの異物が杯まで届かないように防いでくれるのが「繊毛」という細かい毛。コレがまた超デリケート。特に寒さと乾燥に弱い。。繊毛は乾燥するとみるみる機能が低下し、細菌やウイルスからガードしてくれなくなります。
なので、コマメに水分を摂り、繊毛を潤しておかなければいけません。
2.正しい水分の摂り方
水分は、食事の際に摂取する分(野菜の水分など)も含めて1.5リットル~2リットル必要と言われています。
が!
クリアボイス的には3ℓを推奨したい!
「えっ!?水分を摂りすぎると太るのではっ!?」
そんなことはありません。
健康であれば例え3リットル以上飲んでも不必要な分は腎臓が体外へ排泄してくれます。水分を摂り過ぎるとむくむ、と感じた方は、食事を摂らず、水分ばかり摂り、十分な栄養が摂取できていないことが原因で、水分の摂り過ぎが原因ではありません。
ただ、冷たすぎる飲み物は要注意!
冷たい飲み物を一気に飲むと、体を冷やし、血行が悪くなったり内臓機能が低下したりします。
なるべく常温で、それも一気に飲まずチビチビ飲むように心がけましょう!
睡眠
1.しっかりと睡眠時間を確保!
何と言っても、睡眠が特に大事!
ヒトは睡眠中に「成長ホルモン」が分泌され、子供の頃は慎重を伸ばす、筋肉を作る、といったことに使われます(「寝る子は育つ」とううのはここから来ているのですね。多分…)が、
大人にとっても成長ホルモンは重要で、代謝を促し、明日の行動に必要なエネルギーを生成してくれます。
「睡眠のゴールデンタイム」なんて言われたりしますが、
何時に寝るかはあまり関係なく、より眠りの深い「ノンレム睡眠」状態の時に多く分泌されるそうです。
ノンレム睡眠は約1時間半毎にやってくると言われているので、しっかりと睡眠時間を確保できる=成長ホルモンが多く分泌される、と言えるでしょう。
2.「時間」もさることながら「質」を高める!
当然、十分な時間を確保できても、熟睡できていなければノンレム睡眠の状態も作れませんよね?
睡眠の質を高めるには、「就寝前の行動」が重要になってきます。
・寝る前の食事を控える
寝る前にたくさん食事を摂ってしまうと、消化活動にエネルギーを奪われ、脳を休めることができません。
食事がどうしても就寝前になってしまう場合は6分目くらいを心がけましょう。
・寝る時は消灯
瞼を閉じても、光を感じていると交感神経が働き、リラックス状態を作れません。真っ暗が苦手な方も、暗めの照明にして寝るようにしましょう。
・寝る前のストレッチ
筋肉が緊張状態だと、体が休まりません。就寝前は激しい筋トレよりもゆっくりとストレッチを行うようにしましょう。
食事
当然、風邪をひいている時や喉が炎症を起こしている時に刺激物を食べるのはよくありませんが、過剰な接種をしなければ、特に喉に悪い食べ物というのはありません。(喉によくない=体によくない、ですので、体によくない食べ物がそもそも「食品」といて世に出回っていることはありません)
気を付けたいのはバランスのよい栄養摂取、規則正しい食生活です。暴飲暴食は控えるようにしましょう。